ウラコイ2 銀幕の旦那様
















「シーン30、よーいスタート!」


『僕の名前は藤堂昴です、あなたは』



『わたしは四条瑠璃子です。藤堂様…』








撮影は快調に進む


「はい、カットー。次はー、えー、何だっけ墨田君。」



「とりあえず休憩ですね、」


演出の墨田さんは
眼鏡をかけ直しながら言った






「じゃあ休憩ねー。」



海江田監督の
のんびりした声が休憩を告げた





「…千広さん帽子被らないと風邪ひきますよ」



「ひかない。ひかない……、」










「…神田君ー、次ガラス落ちてくるから。気を付けてね」



「はい。」






ガラス…をかぶるって





「……槌谷?」


「あぁ、何でもありません。ジュース取ってきます」






大丈夫だよね…

今まで向こうの
映画とかに出たんだし…




うん…大丈夫大丈夫









「神田さん大丈夫ですかぁ…。ガラスかぶるなんて…」



「大丈夫だよ。一条さんも気を付けて…」






……。




「槌谷さん、紙コップ潰れてる…。」