ウラコイ2 銀幕の旦那様

















いよいよ
クランクイン当日







あたしたちスタッフは
『くじら』の撮影現場にいた





「……」



「あんたキラキラし過ぎ…。」



美帆は冷静に
突っ込んでくれた





「だって…く、『くじら』の小説すっごいよかったんだから!美帆も読んだでしょ」



「時代物でしょ。先生と生徒の恋愛ー、昼ドラ並に泥っドロよね。」




『くじら』

時は大正末期…
お金持ち令嬢と
訳有り先生の恋愛




確かに昼ドラ並だけど…
いい小説だった





「町谷さんは、現実主義だからなぁ…。」



「ちょっとちょっと千広さん、けなさないで下さい」



「誉めてるんだよ。学生時代からクールだったからなぁ、町谷さんは…」




「クールて、千広さんもじゃないですか。今でも携帯恐怖症でしょ」




美帆はずばっと返す
千広先輩は苦笑していた








「神田さん、一条さん入りまーす」




スタッフの声が響いた

今まで話してた
スタッフはシンと静まった




「……ようやく到着な訳。随分偉くなったわね…」





美帆はぶつぶつ言う





翔太君と …
女優さんが入ってきた






「えー、藤堂久白役・神田翔太さん。四条瑠璃子役・一条めぐみさん、クランクインです」