「幸子…お前!!」 目の前に立っている鉄兄はあたしの知らない顔をしていた。 足がすくんで… 声さえ掛けられない。 あたしの知らない鉄兄… 幸子さんの胸ぐらを掴むその手が怖かった。 あたしの髪を撫でて… あたしを抱きしめてくれる手… 優しくて… 温かいはずの手… 言いかけた決意が…戸惑いに変わる。