観覧車がゆっくりと回転しながら上昇して行くと、先程まで降っていた雨が一時止んだ。
幸子と康博は琵琶湖を眺めるのやめ、観覧車が最上の所まで来た時にどちらからともなく熱いキスを交わした。
その時幸子は康博との仲がずっと続くようにと、心の中で神様にお願いをしていた。
観覧車を下り食事を済ました二人は、直ぐ近くのラブホテルに入った。
前回のような激しい行為が終わった後で、幸子が
「来週の日曜日に高校の同窓会があるんだけど、行ってもいいかな?」
康博に質問した。
「どうしてそんな事聞くの、いいに決まってるじゃないか」
「だって、その同窓会には私の初恋の人も来るから…」
「俺は気にしないから行っておいで」
「・・・」
康博の返事を聞いて、幸子はちょっと淋しそうに俯いた。
「さっちゃんは初恋の人と俺とどちらが好きなの?」

