「美樹、早く~。いつもの電車、乗り遅れちゃうよ~。」


私の名前は、小林美樹。中3で、そろそろ進路を決めないといけない時期だ。


でも、ちっとも決まっていない。


私には、彼氏もいない。


優花みたいに、彼氏と同じ学校に行くなんてありえなくて、未だ検討中。



「はいは~い。今行くー。」



優花は、学校まで3時間くらいかかるところに住んでいて、【イツモの電車】に乗らなければ、帰りがとてつもなく遅くなる。


私たちは、一応親友で、いつも一緒に帰っている。


「美樹、彼氏ほしくないの?初恋がまだなんてありえないよ~!紹介しようか?」


「ううん。いいや。自力で恋します☆」


「すごい意気込み~。頑張ってね。じゃ、バイバイ~」



と、言っても、一緒に居るのはほんの10分程度。


私は、ここから歩いて帰る。


5分くらいだけど、1人だと、やっぱり長い。


今日は、いつもと違う道を歩いてみることにした。