ミライミドロップ





「何だよ、ハッキリ言えよ。」



「えと...それがですね。先生に、河原ちゃんに隠し撮りしてた事ばらすぞって、脅されたんです...。」



「は!?何で急に!?」



「分かんねぇ...けど、ヤバいだろ!?これ。...河原ちゃん、あのこと知ったら...」



そう言いながらも、アツシはどんどん青ざめていく。



「なぁ、アツシ。アツシは.....信じれるか?」


「へ?何を?」



俺が唐突に言ったからか、アツシは面食らった顔でこっちを見てくる。


俺は、徐(おもむろ)に、鞄に忍ばせておいた“アレ”を、アツシに渡す。



「は...?ミライミ、ドロップ.....?」



ま、信じるか信じないかは、お前次第だ、アツシ。



最初から俺は、今日...アツシに渡すつもりだったんだ。


アツシは、戸惑いながらも、俺の後についてきて...


「なぁ、これなんだよ?」


「解説読んでみろ!!」



俺はそう言って、アツシをその場に残し、走った。



「あ、待てよ!!」



遠くからアツシの声が聞こえてくる。


アツシなら...絶対、未来変えられる。


何ってったって...俺の親友だからな。



<終わり>