―justice―





だん、と強く踏み込み兄上の懐に入り彼の剣をたたき落とす


「しまっ…!!」


兄上は完全にバランスを崩して、地面に尻餅をつく


鋭利な刃先が兄上の喉元に触れた


「はっ、あんた…何者?」

兄上は荒い息を整えながら、壱さんに問い掛ける


「わしは、壱。
漣殿の、本当の兄弟じゃ。」


「!?」


壱さんが…兄弟?


「どうりで顔が似てる、…そして目も。」


そして兄上は自らを嘲り笑う


「本当の敵は…壱さん、あんただったんだね。」



赤い眼の男

それは、僕じゃなくて…僕の兄である壱さんだった…?


「馨殿、終わりじゃ。」



赤く、鮮血が散った


そこから僕の記憶は途絶える


ただ、壱さんが「もう大丈夫じゃ。」と僕に語りかける声が聞こえた気がする