センセイのチカラ―受験生応援小説―




薄暗い教室の中で、長い沈黙が続いた。



なんで言ってもーたんやろ。



黒岩・・・・・・


きっと困ってる。



あ、でも、相手が黒岩とは思ってない??




「あはは。冗談やで」



作り笑いをして、黒岩の顔を見た。




え・・・・・・


何、真剣な顔してんの?


ちょっと悲しそうやし。




「無理せんでええって。相手が誰であっても、俺は反対なんかせーへん」




めっちゃ柔らかい優しい表情で、私を包み込む。




「こんな時期やのに、ほんまにええんかな」



あえて、相手のことは触れずに・・・・・・




「相手は聞かんでもわかる」



「え?嘘やん」




バレてた?


うっそ~ん。



黒岩、私の気持ち知ってたん?