おばあちゃんは、口を半分ほど開け、空の方に顔を向けていた。 おじいちゃんは、そのおばあちゃんの、髪の毛を撫でていた。 おじいちゃん、何を話しかけていたの? 頭を撫でながら、何を伝えていたの? 私には、道端で見かけた彼らの人生に、何があったかなんて分からない。 けれど、人生の後半の年齢で。 そのような事が出来るには、想いがあるのは分かる。