会社に着いてエレベーターに乗る。 やっぱり外の空気は冷たかったと再確認した。 会社の中のあったかい空気に耳が痛くなったから。 私は手で耳をふさいだ。 ―ガンッ!!!― 閉まるエレベーターのドアが急に止まって私は驚いて顔を上げた。 「窪田さん!?」 そこにいたのは息を切らした窪田さんだった。