あたしがそんな事を考えてると
隣りで先輩がこんな事を言い始めた。


「キス…していい?」

流石にびっくりした。
付き合って5分も経ってないよ?
それは急すぎない?


「だって俺ら学校違うし
なかなか部活で会えないじゃん」


そう、あたしと先輩は
コミュニティサイトで知り合い
今日は自分達が所属している
部活の大会だった。

学校はお互い市内だから
会える距離だったけど
部活で忙しいから会える日は
少ないとお互い分かっていた。

それを見越してのキスなのだろう。


「ちょっとなら…」

あたしは返事をした。
先輩はニコッと笑って
近付いてきた。


「ヤバい、ち…近い。」

あたしは焦った。
そして――――