「そりゃ、そうだよな」

今日は、竜二がクラブに来るのが遅くなるらしく、珍しくジンと二人きり。


つい、学校での愚痴をこぼしたら、そう言われてしまった。


「みんな、偏見だよ」


「普通だろ?」


ジンは、あっさりしてるなぁ。


「オレたちと付き合ってると、愛美まで同じ目で見られるよ」


最初の頃から思っていたけど、ジンは、本当に冷たい印象を与える。


今だって、全く顔色一つ変えずに、淡々と話すんだもんな…。


「私は別にいいもん」


ちょっと腹が立って、素っ気なく返した。