泳がなければ行けないと思っていたが、意外にも浅く、崖の下までの水位は腰までだった。 「壊れてないといいけどなぁ・・・」 竿は岩と岩の間に引っかかっていた。 竿を手に取り、入念にチェックする。 奇跡的に無傷だった。 マーメイドを想像しながら、岩を見る。 マーメイドが座っていた岩の椅子は、3つの岩が集まってできている。 そしてその中央には小さな水溜りが出来ていた。 「あっ」 俺は再び胸が高鳴った。