「702…」 と呟きながら、広く大きな廊下を歩く。 すると、「天宮」の表札のある家を見つけた。 番号は、もちろん702。 とりあえず、インターホン押さなきゃ…。 あたしは勇気を出して、インターホンを押した。 お決まりの「ピーンポーン」という音が、よけいに緊張感をあおる。 「…はい」 ガチャ…と静かにドアが開き、天宮くんが顔を出した。 普段はワックスで少し盛っている髪の毛が、今日はペタンとしている。 「あの、天宮くん…」 「わりぃ、中入って」