☆☆☆☆☆11月30日☆☆☆☆☆

もうあたしには余裕がないよ。他に何もいらないんだ。お兄ちゃんがいてくれればそれでいいのに。やっぱりお兄ちゃんは困った顔してた。なのに優しいから…泣いてるあたしの涙ふいてくれた。涙を大切にしろって言ってくれた。お兄ちゃんにとってあたしの気持ちは重いんだよね。辛いよ。辛いよ。辛いよ。辛いよ。辛いよ…………助けてお兄ちゃん…………。あたしはどうしたらいい?助けて。助けて。助けてお兄ちゃん。




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日記は毎日書かれていた。



自分の苦しみ、悩み、思い・・・・・すべてをこのノートに閉じ込めていたんだね。



最後のページは舞華ちゃんが亡くなった前日のものだった。


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☆☆☆☆☆お兄ちゃんへ☆☆☆☆☆


考えてみたら、あたしはいつもお兄ちゃんを困らせてばかりいたね。私はお兄ちゃんの前で泣いてばかりいたし…本当にゴメンね。
泣いたり叫んだり、心配ばかりかけて可愛くない妹だったよね。
でもあたしはお兄ちゃんの妹でよかったよ。お兄ちゃんはいつも優しかった。お母さんはあたしの事で泣いてばかりだけど、お兄ちゃんは笑顔で見てくれたよね。
そんなお兄ちゃんが大好きだった。
でもね…もしも妹として、お兄ちゃんとして出会ってなかったら、あたしの事…好きになってくれたのかな?こんな苦しい思いしなくても済んだのかな…なんてね。
そう思うあたしはわがままですか?こんなにも優しい人がお兄ちゃんなのにね。
けどね、あたしはこんな現実から逃げたい。きっと逃げる事を選んでしまいそうなんだ。あたしがもし…もしもいなくなったら、お兄ちゃん、お母さんを宜しくお願いします。あたしの分まで支えてあげてほしいの。
それからね、もしもお兄ちゃんに大切な人が現れたら、お兄ちゃんは素敵な恋をしてください。そしてその彼女を信じて愛してください。
これはあたしからの最後のお願いね。
それから最後にお兄ちゃん、愛してます。大好きでした。


_______舞華________