私は敬太に微笑みかける。

「あやっぺ…。何しに来たん?ってか…顔が笑ってないやん…。」

敬太の顔がどんどん青ざめていく(笑)


「何しに来たん?あなたを探しに来たのよ?顔が笑ってないのは、当然怒ってるから。大声で人の噂話するなんて最低!!!!何考えてんの?部屋の外まで私の噂話が聞こえてたわよ!!」

私は敬太に言い放つ。


「き…聞こえてたんか…?」

窮地に追い込まれた敬太は動きが取れないでいる。


「あんな大きな声で話してれば、聞こえてるに決まってるでしょ?敬太なんか……もう知らない!!」


少しだけ冷静になった私は、じわじわといろんな恥ずかしさが込み上げてきた。

「私、部屋に戻ります…」


私は、部屋を出ようとする―――


「彩紗ちゃん!!ちょっと待って?」