ピンポーン ピンポーン

私は4号室のチャイムを鳴らす。



ガチャ・・・



「はい…」

扉を開けてくれたのは塚原さんだ。


「大河原さん…沢野さんなら、ここにいますよ?どうぞ…。」


塚原さんは一瞬だけ驚いた表情をした。
そして、笑顔で私を部屋に通してくれた。


「夏子ちゃん…!!ダメだって・・・」


敬太は血相を変えて、部屋の奥へ逃げる。


「アハハッ♪敬太君、もう諦めたら?彼女さんが今にも連れ戻しに来るって♪」
大倉さんは笑いながら言った。



「お邪魔しまぁす♪敬太君いる?」

私は機嫌が良いように振る舞い、部屋に入る。


すると、部屋の隅でにニコニコしている敬太を見つけた。