ブラック or ホワイト






4月3日 AM9時32分【6号室(私と敬太の部屋)前】


ピンポーン―――…


私は部屋のチャイムを鳴らす。

カードキーは敬太が持っているから、敬太がドアを開けてくれないと私は部屋に入れない・・・



ピンポーン―――…


応答がない。

部屋に戻ってなかったのかな?と思い、敬太を探しに行こうとしたその時・・・


「アハハッ…敬太君マジ面白いよ…」


「もぅ、それが可愛くて、可愛くて♪」


微かに、女の人と敬太の声が左の部屋から聞こえた。

ペンションの廊下を左に進む。

金田さんの部屋を通りすぎ、4号室の前に差し掛かる。


「あやっぺの寝顔は忘れられないほどオモロイ顔してたんや♪」


は?

4号室の大倉さん塚原さんの部屋の前で、確かに聞こえた敬太の声。なんか…変な事言ってなかった?

“あやっぺの寝顔は忘れられないほどオモロイ顔してたんや♪”

敬太の奴・・・
絶対に許さん!!!!