ブラック or ホワイト




「どぉいう事や?」

健一郎さんの態度が気に入らない敬太。
険しい顔で健一郎さんを問い詰める・・・


「兄ちゃん、そんな怖い顔すんなよ。………喧嘩売ってんのか!!!!」


次の瞬間―――…!!!


ガバッ…!!!!
健一郎さんが敬太の胸ぐらを掴む。


「……ッ」
敬太は一瞬顔を歪めた。


「なせ…」

下を向いている敬太。

「あ?」


「離せって言うてるんや!!!!」


静まり返る大広間…。


「健一郎さん!敬太を離しなさい!」

金田さんの重く、鋭い声。


ドサッ…
敬太は床に突き飛ばされた。


「健一郎さん…!!何やってるんですか!!」

奈央子さんはそう言って、敬太に駆け寄った。

「敬太さん…ごめんなさい。大丈夫ですか?」

奈央子さんは心配そうに敬太の顔を覗く。

下を向いたままの敬太。



「ハッ…やってらんねぇよ!!!!」

健一郎さんは言葉を吐き捨て、大広間を出ていった・・・


健一郎さん…
奈央子さんにはあんなに優しかったのに…。
別人みたいだ…。



「大丈夫?敬太…。ほら、立ちなよ。」

私は敬太に手を差しのべる。


パシッ…

敬太は私の手を払い除けた。