島岡さんは、何かを思い出したように声を上げる。 「何か…思い出されたんですか?」 私は島岡さんの表情を見る。 「…秋葉様のお部屋で男の人と女の人が言い争っている声がしましたよ…。確か…17時30分頃です。」 島岡さんは1つ1つの事を思い出しながら話している。 「言い争う声?」 敬太が難しい顔をした。 ザー----- 激しい雨の音が響く――― 「その声…俺と奈央子の声だよ。」 背後から男の人の声。 健一郎さんだ。 健一郎さんは、不敵な笑みを浮かべていた―――