「奈央子…。奈央子がしっかりしないと…。皆さんが星斗の事を探してくれてるんだ。きっとすぐ見つかるよ。」
奈央子さんの旦那さんぽい男の人は、奈央子さんの背中をさすりながら優しい言葉をかけた―――
秋葉 健一郎さん。
奈央子さんの旦那さん。
金髪の髪に、筋肉が沢山ついている体。首からは、金色のネックレスがジャラジャラとぶら下がっている。
確か、星斗君が言ってた。健一郎さんが奈央子さんを苦しめているって…
一体…どういう事だろう?
とてもそんな風には見えないけど・・・
ビュンッ!!!!
突然の突風。
「キャッ!!!!」
オープントゥの少し高めのパンプスを履いていた私。突然の強い風に簡単に足を奪われてしまった。
「あやっぺ、危なっかしいなぁ!!そんなパンプス履いてるから転けそうになるんや…。ほら、俺の腕に捕まれ!!」
「…うん。」
敬太が手を出してくる。
私は敬太の腕に捕まった。
「これ以上、ここにいるのは危険ですのでペンションに戻りましょう!!!」
島岡さんの言葉で、私達はペンションに戻った―――


