4月2日 PM7:12
【蒼島海岸】
ザプーン……
海は、先程と違い穏やかになっていた―――
オレンジ色の夕日に染まっている海は、とても幻想的だった。
海はこんなにも穏やかなのに、明日は大荒れの天気になるらしい…
嵐の前の静けさ?
私はゾッとした―――
「星斗く―――ん」
「星斗――」
「お―――い」
みんなで星斗君を探す。
少し薄暗くなってきた海岸。
白い砂浜には、私達だけの足跡が残る…
「誰もいないで―?海には来てないんかな…」
嵐が来る前の海岸は、
誰もいない―――…
聞こえてくるのは、規則的に聞こえてける波の音だけ…
「星斗―――!!」
海岸に響く奈央子さんの声。
奈央子さんはそのまま泣き崩れてしまった―――


