【3号室・森さんの部屋】
ピンポーン…
森さんの部屋のチャイムを押す。
・・・
応答がない。
「島岡さん、金田さん…!!」
小走りでこっちに向かってくるのは森さんだ。
「森さん…!!」
「ごめんなさいね。オーブン使ってたから…キッチンを空けるわけにはいかなかったのよ…。星斗君は見つかったの?」
森さんはそう言い、ガチャリ…と部屋の鍵を開けた。
どうやら、ペンションの従業員の部屋はカードキーではなく、普通の鍵らしい…。
「まだ、見つかってないです…」
島岡さんは静かな声で言った…。
「そうなの…」
部屋に入り、星斗君を探す。
「星斗くーん。」
・・・
「どこにもいないみたいだね…。僕…ちょっと彩紗ちゃんと敬太の部屋を見てきます。」
金田さんはそう言って、
6号室の私と敬太の部屋に向かった―――


