敬太はすごく小さな、絞りだしたような声で言った。
「俺にとってもあやっぺは特別な存在なんだ。
でも……ダメなんだよ。
俺なんかと一緒にいちゃ。会うの、今日で最後にしよ?」
敬太は、この言葉を言うためだけに…
今日、私と会ったんだね。
幸せな気持ちだけだったのは…
私だけだったんだね。
敬太が私に何か言いたい事があるのは最初から知ってた。
敬太の行動、仕草、声、表情ですぐに分かる…
でも、
今言わないでよ?
残り少ない幸せの時間を
楽しんでいるのに。
「ねぇ、敬太。めっちゃ綺麗だね、夜景。建物がどんどん小さくなっていくよ。」


