鬼下刑事の表情は一気に変わり… 目を大きくし、真剣な表情をして話す。 「どうしても分からない事があるんだ。 3年前…お前がマンションの階段から落ちた時、どうして…階段の踊り場の真ん中にいたんだ?どうして…教えてくれないんだ…」 「………」 ハサミを動かしている明さんの手はピタリと止まる。 にこやかな表情も一変、 明さんから笑顔が無くなった…。 「…明さん?まだ、3年前…何があったのか鬼下刑事に話してないんですか?」 私は、鏡越しに明さんに訊ねる。