「本当に大丈夫?」
明さんは優しい笑顔で私に訊ねる。
私は小さく頷く頷いた━━━…
目の前には大きな鏡…
「はじめまして。親父がお世話になってます。」
と爽やかな笑顔をさせながら、私に言う。
「ぃ…ぃぇ。はじめまして。大河原です。」
「さて、今日はどうしようか?」
「ん〜…」
私が悩んでいると、
「明!敬太の好みは、黒髪のゆるふわロングなんだ!」
声を少し張り上げる鬼下刑事。
「親父、うるさい…。大河原さんに…」
明さんは鬼下刑事の睨みに気付くと、大きな溜め息をつく。
私は苦笑いするしかなかった…
「じゃあ、毛先ちょっと整えて巻こうか。せっかくだし…髪残しながらアップにしようか?」
「あ…はぃ…」
鬼下刑事を見ると…
満足そうに微笑んでいた。


