ブラック or ホワイト




大広間のテーブルに用意されたのは、白身魚のソテー、白いご飯、冷製コーンスープだった。

大広間にいる人は、席についた。



「おいしそう…」

思わず言葉が漏れてしまう私。

短時間でこんなに作れるなんて。さすが森さんだ。


「ごめんなさいねぇ、こんな簡単なものしか作れなくて。」

首を傾げる森さん。


「そっそんな…!とんでもないです!」

私はそう言って首を左右に振る。



「では、いただきましょうか。」

島岡さんの言葉で、
森さんの料理を
全員が食べ始めた。


「美味しい…」


柔らかい白身魚が口の中で崩れる。

白身魚の旨味とバルサミコソースの酸味がマッチしていて、絶品の味だった…。

最後までツンとバルサミコソースの酸味が残る━━━…

ご飯も進んでしまう、この味。


冷製コーンスープはとても、まろやかでとても優しい━━━
コーンの甘みも消えてなくて。


「事件が解決して良かったですね。」

「うん。」

島岡さんと木枝さんは笑顔でそう言って私を見る。

「ホントに。どうなっちゃうかと思ったわ。」

森さんも私を見て微笑んだ。


「彩紗ちゃん、名推理だったね。ね?夏子?」

「ぅん。カッコよかったぁ〜」

大倉サンと塚原さんは互いを見合わせて。


「あやっぺ、よかったな。カッコイイってさ!」



「全然…です…」

私がそう言って俯くと、
全員が声を出して笑う━━━…


こうして、
賑やかな夕食の時間は過ぎていった━━━…


そして、部屋に戻り、
星斗君とたくさん遊んでから眠りについたのだった。