一歩ずつ…
一歩ずつ━━━…
遠くなっていく敬太。
の後ろに星斗君も?
「星…斗君?どこ行くの?」
私の声に振り返る鬼下刑事と金田さん、
そして…『星斗君』という言葉に一番最初に反応した敬太も振り返る。
「俺は誘拐なんかされてないよ!俺と敬太が一緒にやったんだ!敬太だけが警察に行くなんておかしいからな!
今の敬太はいつもの敬太じゃないケド、
本当はとっっっっっても
優しくて、
他の人の事も考えられるんだ、敬太は。」
星斗君は、頬を膨らませ、険しい顔をして…精一杯
鬼下刑事を睨む。
「……話を聞くだけだ。」鬼下刑事は低い声で星斗君に言う。
「星斗…東京に戻ったら…一緒に暮らそう?」


