金田さんは小さい声で、
「ホント…バカだな、俺。」
と呟いた━━━…
窓からは夕日のオレンジの光が部屋に射し込む━━━…
この光は、
何か…私には
未来へと続く
希望の光に見えて。
「行くぞ。」
そう言って金田さんの腕を掴む鬼下刑事。
「敬太…お前もだ。話が聞きたい。」
鬼下刑事は横目で敬太を見ながら言う。
「………はぃ。」
“ヤダ…敬太…行かないで…”
私は鬼下刑事の所に行こうとしている敬太の袖を思わず掴んでしまう。
「ごめんな…」
敬太小さい声でそう言うと…
私が掴んでいる手をそっと振りほどいた。


