ブラック or ホワイト














パシ…


敬太が金田さんに殴りかかった拳は、鬼下刑事によって止められる。

部屋は一瞬にして
静まり━━━…


「敬太。まだ分からねぇのか。
アンタの足にひっついてるだろ。守らなきゃいけないものが。」


「俺の…好きな…敬太…ヒック…戻ってきて…ヒック…」

敬太の足に、
星斗君が一生懸命
抱きついていて。


「星斗は…小さい体でお前を守ろうとしてんだよ。
お前が罪を重ねないように。
敬太…アンタが守られてどうするんだよ。
守らなきゃいけない方だろ?」

鬼下刑事はそう言って、
敬太の手を優しく下に降ろした…


敬太の足元で肩を震わせて泣いている星斗君━━━…


「…星…斗…」

敬太はそう言いながら、
星斗君から一歩離れた。