ブラック or ホワイト




『お前…何してんだ…
ここは俺がなんとかするから、奈央子…お前は早く大広間に戻れ…』

微かに聞こえる奴の声。

『ど…うしよ…』

『いいから…』

バタン…
ドアが閉まる音がした。


俺は…激しい雨の音を聞きながら、
何とか意識を保っていた。

“これは…罪を隠そうとした…罰?”

そんな事を思った時、
俺の身体は宙に浮かぶ━━━…

奴に担がれてるのか…?






ドサッ…

俺はベッドの上に放り投げられた。

奴が俺から離れて、後ろを向いた時、

俺の身体は勝手に動いていたんだ。

奴の首を━━━…
自分のネクタイで…


『や…め………』


次の瞬間。

ピーンポーン

部屋のチャイムが鳴った。