ブラック or ホワイト





「え……?鬼下刑事…!外で物音がッ!」

私は控えめに…叫ぶ。

部屋にいる人の視線は
部屋の入り口に集まり…


「なんだと!?」

次の瞬間、
鬼下刑事の腕を掴む。

「…おい!?何をす…」

そして、部屋の入り口に近くにある棚の上に置いてある置物を振り上げた。

「こんな風に。敬太は襲われたんです。」

「あ………」


「敬太を襲った後、金田さんは敬太が持っている折りたたみ傘に目をつけ…
その折りたたみ傘で気絶して倒れている健一郎を殴打したんです。」

私は、俯きながら…
小さな声で言った。

「窓の縁に…血がついていなかったのは…倒れている健一郎さんを殴打したから…か…」

鬼下刑事は腕を組んで、
ポツリと呟く…

「…はい…」