私の心には ポッカリと 穴が空いて しまった。 ペンションの庭の 花壇のように。 花壇で美しく咲いていた、チューリップは嵐で枯れてしまった… 「彩紗ちゃん…。大丈夫?部屋に戻ろうか。」 金田さんが私に優しく声をかける。 気付けば、ペンションにいる人達全員が展望台前に集まっていた。 みんな、 悲しい表情をしている━ 私と金田さんは部屋へと向かう。