ブラック or ホワイト



展望台の階段を降り、
扉を開ける━━━



扉を開けると…
辛そうに顔をしかめる
鬼下刑事がいた。


「…2人での話は、もう済んだのか?」



私と敬太は何も答えなかった。



「じゃあ、行くぞ。」

鬼下刑事の重い声。


私と敬太の繋いだ手は引き離される━━━



敬太は鬼下刑事に背中を押され、庭に止められているパトカーに乗せられる…。


外の天気は
雲1つない
快晴で━━━


私は敬太を見ている事だけしか出来なかった。

事件が起こった
昨日の夕方のように━━━



敬太を乗せたパトカーは
船着き場に向かって走り出す━━━



「嫌―――――ッ!」


声にならない叫びと共に
私の体は崩れた…。