ブラック or ホワイト




「何…や、コレ…きっつい…」

「…もぅ、ギブ…です。」

登り始めて20分。


展望台の螺旋階段は思っていたより、急で足に負担がかかる。

目の前に見えるのは一面壁だけの殺風景・・・

私と敬太は肉体的にも、精神的にも限界に近づいていた━━━


「あと…どれくらい?」


上を見上げると、ようやく螺旋階段の終わりが見えてきた。

「あと、もうちょっとや…」


私と敬太は最後の力を振り絞って、ビル10階ほどもある螺旋階段を目指した━━━



***

「あと、3段……2段……1段……」

敬太と一緒に頂上までのカウントダウンをする。


・・・

「着いたぁ…」


私と敬太はやっとの思いで、展望台の螺旋階段を登りきった。


「敬太!!!頂上まで登りきったよ!!!」

「ぁぁ。めっちゃ疲れたわぁ。」


展望台からの景色を少しでも早く見たかった私は、小走りで展望台の大きな窓へと向かう・・・

「す…ごい…」


展望台から見える景色は━━━