ブラック or ホワイト




まだ、暗い空の下。
私と敬太は展望台前まで来た。


ガチャ・・・

展望台の扉を開ける━━━


「眩し…」

「わっ…」


展望台の中は、夜はずっと電気がついているみたいだ。

ずっと暗闇にいた私と敬太にとって、展望台の中の光は目が痛いほどに眩しかった。


果てしなく続く螺旋階段━━━

「ホンマにこれを登るん…?」


私は敬太の背中を押す。


そして…
私と敬太は、鉄製で作られた黒の螺旋階段を登り始める・・・


ゆっくりと…
ゆっくりと…



ダンダンダン・・・

聞こえるのは
私と敬太が登る階段の音だけで―――


気が遠くなりそうな
道のりだった・・・