「ここまでするくらいに…私が憎いの…?」
しばらく茫然とその植木鉢を見つめていた。
「…だめだぁっ!」
そう叫んで後ろに体重をかける。
ギシッと椅子の背もたれが鳴って、私の体を受け止めた。
ただいま、自室で試験勉強中。
もう試験2週間前。
そろそろテスト勉強を始めないと、と思ったんだけど…。
全然頭に入って来ない。
頑張らないと明に勝てないのに、どうしよう。
勉強しててもすぐに集中力が切れちゃって、思い出すのは受けてきたイジメの事…。
思ったよりも傷ついてるのかもしれないな…。
なんて思ってしまった。
「でもパーティーに行くのは絶対いやだもん!ガンバレ早和!」
「おー。頑張れ頑張れ」
「へっ!?」
のんびりとした声が背後から聞こえて振り返る。
「お、お兄ちゃん!」
背後にいたのは、お兄ちゃんでした。
「もう!ビックリしたじゃない!」

