悔しそうな、悲しそうな顔をする。
「ううん!来てくれただけですっごく助かったよ。本当にありがとう」
渉くんにいつものように笑って欲しくて、笑顔を作ってお礼を言う。
「…良かった。早和ちゃんが笑ってくれて…」
渉くんがそう言いながら微笑む。
それを見て、私はいろんな所が痛む体を無理に奮い立たせて立ち上がった。
渉くんには、これ以上心配かけたくない…。
体のいたる所が痛んで、立つのがやっと。
でも、それを気力で補って渉くんに笑顔を向けた。
「ね、渉くん。お願いがあるの…」
――――――………
――――……
「早和ちゃん…。本当に、それでいいの?」
「うん。絶対に言っちゃダメだからね?」
私のお願い。
それは…

