Top☆Secret~幼なじみ君の秘密~



俺が逃がす訳ねぇだろ?

それも、早和を傷つけた奴を。


「縛」


静かに小さく呟く。


『なっ!?か、体が動かない!』


その場でピタリと動かなくなる妖。

それを見て、口だけで笑う。


「そりゃあ、縛魔術だからなあ。動かなくて当然だ」

『ひ、ひい!頼む!見逃してくれぇ!』


…そんな事、出来る訳ないだろ。


「…無理だな。お前さぁ、もうちょっと獲物を選べよ。…早和に手を出して、無事でいられるとは思うなよ」


俺の声が低くなる。


『も、もうしないから…!勘弁してくれよ!』

「……問答無用」


俺は小さく吐き捨ててから印を結んだ。


「オンアビラウンキャンシャラクタン!」

『やっ、止めてくれ!』

「ナウマクサンマンダバザラダン、センダマカロシャダソワタヤウン、タラタカンマン!」


妖怪が叫んでいる。

俺はそれを一切無視してそのまま続けた。