「早和お姉ちゃん久しぶり!このごろ全然来なかったからさみしかったよう…」
陽ちゃんが明と同じこげ茶色の瞳で私を見上げる。
「ずっと来なかったから、お兄ちゃんついに見放されちゃったかと思ったよ」
「おい」
「あはは…」
明が隣で低い声を出して陽ちゃんを睨みつける。
私は苦笑いするしかなかった。
この私に抱きついている女の子の名前は、陽香(ようか)。
私達より3つ年下の中学1年生で、明の妹です。
くるんっと内巻きのこげ茶色のボブの髪。
そして同じ色のくりっとした大きな瞳がかわいい女の子です。
小さな頃から私に懐いていて、性格も優しいとっても良い子です!
こんな妹がいたらいいのになぁ…。
「陽ちゃん。私ね、今日泊まりに来たの」
私が言うと、陽ちゃんがぱあっと笑顔になった。
「じゃあ一緒にお風呂に入ろうっ!ね、いいでしょ?お姉ちゃん」
きゅーって子犬みたいになってる陽ちゃんを見てくすっと笑う。
「うん。久しぶりだもん。いっぱい話そうね」
「うんっ!あ、お兄ちゃんは覗いちゃダメだからね?」
「覗くかよ。バカ」
明が呆れた顔をしてる。
それを見てたらなんだか笑えてきた。

