お兄ちゃんがのほんと言い放つ。
そんなにお気楽ではいられないよ…?
恥ずかしすぎるって。
赤くなってきた顔を、体操座りにした膝に埋めた。
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「…大きすぎませんか?」
「俺はもう慣れたよ」
おじいちゃんの家を見て放った第一声は、この一言。
しかも、お兄ちゃん…慣れたって、恐ろしい…。
私は一生慣れそうにない。
というか、迷子になりそう…。
「いらっしゃいませ。司様、早和様」
広い広い庭を抜けると、玄関で丁寧にお辞儀をして、メイドさんが出迎えてくれた。
庭…というか、庭園を抜けるのに15分はかかったよね?
陽碧家のお庭も広いけど…ここの比になんて到底ならない。
本当に、広すぎる。
それに、こっちは洋風の庭園。
外国に来たみたいな錯覚を起こしてしまいそう。
芝生の間に小路があって、そのサイドにはたくさんの種類の花が咲き乱れてる。
芝生の上にはベンチなんかもあって。
色とりどりの綺麗な花で作られたアーチがいくつもあって…。
絶対に一日じゃまわりきれないって。
すごく広いのに、きちんと手入れがされていて、本当に綺麗なお庭。
…しかも。

