明がこんな事を言ってくれるなんて…。
華やかで、私には派手だと思ってた浴衣も、明の一言でなんだか特別なものに見えてくる。
さっきまでずっと後悔してたのに、不思議…。
今はこの浴衣でいいかなって思ってきてる。
明の力ってすごい…。
「本当に似合ってる。だから…俺と一緒に夏祭り、行こう?」
更に顔が熱くなる。
だけど、明がそう言ってくれるなら…。
「…うん」
明の腕の中でくるっと振り向いて、にこっと笑った。
しばらく歩いて着いた、近くの神社。
だけど夏祭りだけあって…
「毎年の事ながら…さすが」
そこらじゅうに人、人、人…。
夜店なんて看板しか見えないくらい。
このお祭りは結構大きなもので、花火も上がったりする。
大きな花火で家のベランダとかからも見えるんだけど、どうせならお祭りも楽しみたい!
そんな私達と同じ気持ちなのか、毎年すごい事になってるの。
この分なら今年もすっごく儲かってるんじゃないかな?
そんな事を考えながら歩いていると、ある一つの夜店に目が行った。
「ね、明!私あれしたい!」
私が指差す先にあるもの。
それは…
「射的…?」
「うん♪」
5段ほどある棚にいろいろな景品が並んでる。
その中で私が見つけたのは、犬のぬいぐるみ。
耳が垂れてて、目がクリッとしてて可愛いの♪
「はいお嬢さん。1回200円だよ」

