着信音からして、これは…電話?


「誰だろ?」


携帯を開くと、ディスプレイには「華坂 結希」の文字が。


「もしもし?」


電話に出て結希ちゃんに話しかける。


『あ、早和?今何してる?』

「え?今は家でお茶してるけど…」

『じゃあ暇ね?』

「うん。一応」


とりあえず宿題も終わったから暇といえば暇かな。


『よし。じゃあ今から私の買い物に付き合って!』

「え?う、うん。いいけど…」


結希ちゃんの突然のお誘い(?)にとまどいながらも答える。

ちなみに時刻は3時30分過ぎ。


「今から…なんだよね?」

『そうだけど?』


さらりと結希ちゃんが肯定する。


今から行ったら帰りが遅くなるんじゃ…?

結希ちゃんのお買い物って長いし。


そう思ったけど、口には出さないでおいた。













「お母さーん!今からちょっと出かけて来るね!遅くなるかもしれないけど、ご飯は残しといてね?」


結希ちゃんと駅前で待ち合わせする事にして、急いで準備をした。

1階に下りてリビングにいるお母さんに声をかける。


「わかったわ。いってらっしゃい」


基本的に楽しい事が好きで自由なお母さんはだいたいの事は好きなようにさせてくれる。