私の胸の下くらいの深さまで来た時に明が止まる。
「明?どうしたの?」
「…いや、その…」
めずらしく明が動揺してる。
目線をさまよわせてて、私の顔を見ないもん。
明の顔が赤くなってる気がする。
暑いのかな?
もうちょっとで8月になるもんねぇ…。
頭上には真っ青な空と白い入道雲と輝く太陽だけ。
晴れた空を見上げて目を細めた。
「海、冷たくて気持ちいいな」
「うん」
目線を下げると明がいつものように笑っていた。
明の笑顔がまぶしく見えて、目を細めて笑い返す。
2人の間に、穏やかな空気が流れた。
しばらく明と2人で遊んでいると、気が付いたら砂浜の近くまで流されていた。
「あれ…。いつのまに流されちゃったんだろう」
ポツリと呟く。
ふと、明が思いついたように言った。
「早和、なんか買ってこようか?暑いし、のど乾いただろ?」
「あ、ほんと?じゃあかき氷食べたい!」
明の提案ににこにこ笑顔で乗る。

