彼の二番目。

「…俺、芽依の事、利用しようとしてた」
予想もしてなかった言葉に戸惑い言葉を失う。

どういう事…?
そう聞く前に再び開かれた圭の唇。

「俺、芽依を利用して玲と別れようと思って芽依と付き合うことにしたんだ」

え………?
面倒くさいとかじゃなくて私を利用するために??
残酷な真実に涙も出ない。

「けど…」
の言葉に我に帰る。

「今は、芽依のこと利用なんかじゃなくて…」
私は無言で圭を眺める。

「芽依が………」



「好きだから…」

私の耳に届いた圭の言葉。

もう一度、頭の中で繰り返す。

『芽依のことが、好きだから』

圭は、確かにそう言った。

私の事が好きだと。
これは夢?現実?

言葉を失った私に戸惑ったのか圭は私を抱きしめ、
「芽依が好き」
と再び気持ちを伝えた。

トクントクンと脈打つ圭の心臓。

私を優しく抱きしめた圭の腕。

好きと言う言葉。


これは、本当。

そう思うと涙が溢れた。

我慢してた私の思い。
切なかった気持ちも愛しい気持ちも、全部はち切れる涙に変わった。

泣いちゃ駄目…。
面倒だと思われる。

私は頬を強く抓り涙を止めようとした。
その様子を不思議と思った圭は、
「芽依…?」
と心配そうに言う。

「泣くの止めようと思って」
と涙を流しながら言うと圭は私の涙を拭き取って、
「何で?」
と聞く。

「面倒だと思われるから…」
そう言うと圭は私を抱きしめ、優しく耳元で、
「思わない」
と囁いた。

その言葉で更に私は涙を流した。

圭は、そんな私をベッドに押し倒し、優しくキスをした。

私は圭の首に手を回すと、キスはより深くて甘いキスへと変わった。

圭の一番になれたこと。
なにより嬉しくて…。


二番目だった時の切ない気持ち、もどかしさ、苦しみ、悲しみ。
それが全部はち切れて愛しさと変わる。
もう、自分から抱き着いたりキスしたりしていいんだ。

私が圭の一番なんだから。