「なんか飲むー?」 部屋に入ると咲季が聞いてきた。 「いや、大丈夫」 咲季はそう?と言って俺のジャケットをハンガーにかける。 「あ、これね優斗用のハンガーなの」 咲季はジャケットをかけたハンガーを俺に見せた。 「へー」 「うわ、流されたぁー」 「うそうそ。ありがとな」 俺がそう言うと咲季は満足そうな顔をして俺の隣に座った。