顔がひきつって見えるのはあたしの気のせいデスカ?



「い、嫌?」



「正直に言うと嫌」



だ、だよね!



そうだよね!



嫌だよね!



ここで逆に嫌じゃないとか言われたら海貴のキャラを疑うよ!



だってそんな生徒会とか守護係とか好きそうに見えないし!



「す、すいません…」



「もう決まったことは仕方がないだろ」



なんてさっぱりしてるんだろうと目を輝かせた



良かった!



海貴がネチっぽい男じゃなくて!



ってそこかよ!



と自分自身で突っ込みを入れているといつの間にか目の前には1年A組の教室があった



理事長は入り口の近くとか言ってたけど全然近くなくない!?



この学校の面積を考えたら近いかもしれないけど



遠いですよ結構!



立ち止まっていると海貴は構わず教室に入って行った



あたしも立ち止まっているわけにもいかず、後を追うように教室に入る



「あたしは"さ"だから…ここか」



黒板に書いてある席の順番を見て確認する



水嶋海貴は窓側の席に座って悠々と窓の外を眺めていた



というか……暇なんですけど…



とりあえず席に座ったけど何もすることがない



みんなが来るまで結構時間もあるし……