普段はゆるいウェーブがかった茶色いロングヘアなのだが、寝る時はウィッグを取って黒いショートヘアになっている。

「えっ、こんなに静かにしてたのに、なんで起きてるのー!? 直って毎日五時に起きるの? すごーい、うちのばあちゃんと一緒だー」

「天花がうるさいから目が覚めたのっ!! そのアホみたいな想像は何っ!?」

 直は天花のせいで、朝っぱらからテンションが高くなる。

 突っ込み所満載の天花の返答全てに、ズバズバと突っ込んでやった。

「あたしうるさくしてたー? 全然わかんない」

「いったーい! とか、目が覚めたとか、一人で言ってたじゃん!」

 ただの独り言が迷惑な事に、目覚めの原因となっていたのだ。

「そうなのー? ごめんね。あたし今から中庭の草取りに行かなきゃいけないのー。直も来るー?」

 直はやっと体操服の理由がわかった。

「俺を巻き込むなあっ!!」

 理由はわかったが、手伝う義理もないので、二度寝をするため、もう一度布団の中に戻った。

「そう、おやすみー」