「はぁぁ〜…」

今日何回目かわからないため息をついた。


俺の片手にはさっき購買で買ったパンが二つ。


《時間短縮のために…中庭通るか…》


中庭を進んでいくと、


「好きなんだけど、付き合ってくれないか?」

告白現場に出てしまった。

相手の女の子は、後ろ姿しか見えないけど、俺にはわかる。


「あ…」

告白してる、学校内で一番モテるらしい先輩に気づかれた。


「気にせず続けてくださーい」

俺がそう言うと、女の子も振り返った。


その子はやっぱり……

「お…おたに君…」


遠藤だった。