「あのさ…俺、仕事があるならメールしてって言わなかったっけ?」


「……うん」


「何でメールしてくれないの?」


「ご…ごめん…」

それは何に対しての『ごめん』なんだろうか。

『メールしなくてごめん』の『ごめん』?


『ごめん、忘れてた!!』の『ごめん』?


それとも―――

『大谷君にはメールしたくないんだ。ごめん』の『ごめん』なのかな……?


そんなことを考えていると教室の前に着く。


俺は扉を開ける前に遠藤に向かってこう言った―。